【首の痛み】種類・原因・寝違えと後頭下筋群の対策


現代人に多い「首の痛み」。単なるコリと思って放置していませんか?

今回は、首の痛みの種類と原因、寝違えの正体と原因筋、そして見落とされがちな「後頭下筋群」に注目して、具体的な対策まで解説します。


首の痛みの主な種類

■ 筋肉性の痛み

・肩こりや姿勢不良に起因
・ストレートネック、長時間のPC・スマホ使用

■ 関節性の痛み

・頸椎の関節や椎間板のトラブル
・加齢による変性、頸椎ヘルニア

■ 神経性の痛み

・神経根の圧迫によるしびれや痛み
・頸椎症性神経根症など

■ 内臓からの関連痛

・狭心症、高血圧、脳血管障害などにも注意


寝違えの原因とは?

寝違えは「急性の筋膜性疼痛」です。以下が主な原因です:

  • ■ 寝ている間の姿勢不良
  • ■ 枕が合っていない
  • ■ 頚部の冷えによる血流不良
  • ■ 睡眠中の筋肉の微細損傷

■ 筋膜とは?

筋膜とは、筋肉を包んでいる「薄い膜(膜状の組織)」のことで、筋肉だけでなく、骨や内臓、血管、神経など体全体を包み、つないで支える役割を持っています。全身に張り巡らされていて、「第2の骨格」とも呼ばれることがあります。


■ 筋膜の役割

  • 筋肉を包み、形を保つ
  • 筋肉どうしがスムーズに動くようにする
  • 力の伝達や衝撃の吸収を助ける
  • 身体のバランスを保つ

■ 筋膜が硬くなると?

筋膜は本来、柔らかく滑らかに動く性質がありますが、
姿勢不良や運動不足、ストレスなどで癒着したり、ねじれたり、硬くなると…

  • 筋肉が動きにくくなる
  • コリや痛み、姿勢の悪化
  • 血流やリンパの流れの悪化

寝違えの原因筋

表層の筋肉である「僧帽筋」や「肩甲挙筋」も、寝違えの原因として非常に多く関わっています。
ここでは、それぞれの筋肉の特徴と、寝違えとの関係を詳しく見ていきましょう。


僧帽筋(そうぼうきん)とは?

◎ 基本情報

  • 頭〜首〜背中(肩甲骨)にかけて広がる大きな筋肉
  • 姿勢維持や肩甲骨の動きに深く関与
  • 特に上部線維は、首と肩のコリ・痛みの代表的な部位

◎ 寝違えとの関係

  • 寝ている間に首が横に倒れたまま固定されたり、肩がすくんだ姿勢で寝ると、僧帽筋上部に過緊張や筋膜の引きつれが生じやすい
  • 結果、起床時に首の可動制限や痛みを感じやすくなる

肩甲挙筋(けんこうきょきん)とは?

◎ 基本情報

  • 頸椎(C1〜C4)から肩甲骨の上角に付着
  • 肩をすくめる動作(肩甲骨を引き上げる)を担当
  • デスクワークやストレスで緊張しやすい筋肉の代表

◎ 寝違えとの関係

  • 枕が高すぎたり、肩をすぼめた姿勢で寝ると肩甲挙筋が収縮したまま固まりやすい
  • 起きたときに、首を回すと肩の奥が痛む、首の側面がつるように痛むといった症状が現れることも

朝起きて寝違えかなと思ったら、強いマッサージは控えましょう。首周囲を優しくなでるようにマッサージした後、湿布を貼って少し安静にしましょう。夜になって痛みが少し治まっていたら、ゆっくり入浴して温めましょう。

僧帽筋・肩甲挙筋に対するセルフケア対策

◎ 1. 冷却、ホットパック or 蒸しタオル

  • 寝違えの直後は市販の湿布等で冷やしましょう。痛みが軽減したら、温めて血流改善を優先
  • 首の付け根・肩の上部を中心に温めましょう

◎ 2. 肩甲骨ストレッチ

  • 両肩をゆっくりすくめて、ストンと落とす動作を10回
  • 呼吸と連動させて行うと、筋の反射的な緩みが得られやすい

肩甲骨を後ろでギュッと寄せて5秒キープ→脱力を3セット
腕を内側に捻りながら肩甲骨を前に出す。そのあと後ろに引く。この動作をゆっくり10回行います。

◎ 3. 姿勢・枕の見直し

  • 枕の高さは「首と後頭部が自然に支えられる高さ」に
  • 横向きで寝る場合、肩がつぶれないようタオルで高さ調整

◎ 4. 専門家の施術を受ける

  • 繰り返す寝違えは、筋膜の癒着や姿勢の問題が背景にあることも
  • 接骨院・整体院での筋膜リリース・トリガーポイント療法が有効です

そして私の視点、後頭下筋群の過緊張が、寝違えや首の深部痛に関与しているケースが非常に多いです。

後頭下筋群とは?【解剖深掘り】

■ 構成筋(4つ)

  1. 大後頭直筋
  2. 小後頭直筋
  3. 上頭斜筋
  4. 下頭斜筋

■ 役割

・頭の微細な動きを調整
・頭部と頚椎(C1〜C2)をつなぐ重要な筋群
・眼球運動や姿勢制御とも関係が深い

■ 臨床的重要性

・トリガーポイントが形成されやすく、頭痛や眼精疲労の原因にも
・慢性的なスマホ首や猫背で持続的に緊張
・自律神経とも関わりがあるため、全身症状にも波及


対策とセルフケア

【1】温める

・蒸しタオルやカイロで首の後ろを温め、血流を改善

【2】軽いストレッチ

  • 顎を軽く引いて首の後ろを伸ばす
  • 姿勢を伸ばす意識で

【3】後頭下筋群リリース

  • シャワーを後頭部に当てる。うなじ周りを軽くマッサージ。
  • 湯船につかり、リラックス

姿勢改善

  • デスクワーク時のモニター高さ調整
  • 頭が前に出ないように、背骨の上に頭を置く意識

専門家による手技療法

  • 接骨院・整体などでの筋膜リリースや鍼灸治療も有効

まとめ

首の痛みや寝違えの背景には、僧帽筋、肩甲挙筋他、深部にある「後頭下筋群」の緊張や機能不全が大きく関わっています。

単なる首の痛みと侮らず、根本的なアプローチが必要です。

正しい知識とケアで、快適な日常を取り戻しましょう。