筋肉の話と筋肉がこる理由とは?仕組み・原因を解説!
「肩がこる」「腰が重い」「背中が張ってつらい」
日常的に感じるこれらの不調、実はすべて『筋肉のメカニズム』が深く関係しています。
この記事では、
✅ 筋肉が動く仕組み
✅ こりが発生する原因とメカニズム
✅ 施術(手技療法)との関係性など
を解説します。
筋肉とは
筋肉は主に骨格筋、心筋、平滑筋の3種類に分けられます。骨格筋は体重の約40~50%を占め、筋繊維は水とタンパク質で構成され、タンパク質の大部分は収縮・弛緩に関わるミオシンとアクチンです。

筋肉の種類
- 骨格筋:骨格を動かす筋肉で、全身に約400種類あります。
- 心筋:心臓の筋肉で、自分の意思では動かせません。
- 平滑筋:胃や腸、血管などの中空器官の壁にある筋肉で、自分の意思では動かせません
筋肉はどうやって動いている?

筋肉は、筋繊維という細長い細胞の集まりで構成されています。
筋線維の最小単位は、サルコメア(筋節)です。
サルコメアは、筋原線維の収縮と弛緩を担う最小の構造単位であり、アクチンとミオシンという2つのフィラメントで構成されています。
サルコメアの長さは、通常約2~3マイクロメートル(1マイクロメートルは0.001ミリメートル)です。
筋収縮の仕組み
筋肉が動く際には、「アクチン」と「ミオシン」という2種類のたんぱく質が滑り込むようにして重なり合い、収縮(縮む)運動を生み出します。
この動きを**滑走説(Sliding Filament Theory)**といいます。

- 脳からの信号(電気刺激)が神経を通じて筋肉に届く
- 筋肉内でカルシウムが放出される
- アクチンとミオシンがくっつき、筋繊維が短くなる
- エネルギー(ATP)を使ってカルシウムを回収し、再び元に戻る
このように、筋肉は常に神経の指令とエネルギー供給によって収縮・弛緩を繰り返しています。
神経からの指令が筋肉に伝達されると、筋肉が収縮し反応します。この反応時間は、約0.1秒です。
筋肉を鍛えるとどうなる?
筋肉が太くなる、つまり筋肥大する仕組みは、トレーニングによる筋肉の損傷と修復のサイクルを繰り返す「超回復」という現象です。
具体的には、トレーニングで筋肉に負荷をかけると、筋線維が部分的に損傷します。
その後、適切な休息と栄養を摂ることで、損傷した筋線維は修復され、以前よりも少し太くなった状態で回復します。
この超回復を繰り返すことで、筋肉が太く、強くなるのです。
「こり」とは何か?
「こり」とは、筋肉が過度に緊張し、血行が悪くなることで硬くなり、痛みを伴う状態を指します。
🔍 こりのメカニズム

正常な筋肉

- 長時間の同じ姿勢や動きで筋肉が緊張し続ける
- 血流が悪くなり、酸素・栄養が不足
- 疲労物質(乳酸やピルビン酸など)が蓄積
- 神経を刺激して痛みや違和感が生まれる
特に、首・肩・背中などの「抗重力筋(姿勢を維持する筋肉)」は、休む暇なく働き続けるため、こりやすい部位です。
こりと神経・血流の関係
筋肉のこりが慢性化すると、周囲を通る神経や血管が圧迫され、以下のような二次的な不調を引き起こすこともあります

- 放散痛(離れた部位に広がる痛み)
- しびれ・だるさ・感覚異常
- 頭痛や眼精疲労、めまいなどの自律神経症状
つまり、筋肉のこりは単なる“疲れ”ではなく、身体のさまざまな不調の引き金にもなるのです。
手技療法が“こり”に効果的な理由
施術(手技)は、「こり」の原因となる筋緊張や血流障害に対して、直接アプローチできる効果的な方法です。
手技による主な効果
| 効果 | 内容 |
|---|---|
| 筋肉の弛緩 | 手の圧で筋膜や深層筋まで緩め、収縮状態を解除 |
| 血流の改善 | 滞った血行を促進し、疲労物質の排出を助ける |
| 神経のリセット | 過敏になった神経を落ち着かせ、自律神経のバランスを整える |
| 姿勢の調整 | 骨格や筋バランスを整え、再発を防ぐ |
まとめ
「こり」は、筋肉が本来の動きを失ってしまったサインです。
- 筋肉は神経の信号とエネルギーで動く
- 使いすぎ・同じ姿勢・ストレスで筋肉は硬くなり「こり」になる
- 血流障害や神経圧迫も起こし、放置すると悪化する
- 手技療法は筋肉・神経・血流に直接働きかけられる効果的なアプローチ
つらいこりに悩まされている方はお気軽に当院にご相談ください。




