続・音効時代の定番CD

『オープニングまで10秒前‥8.76.5秒前.4.3.2.1』

TK(タイムキーパー)さんのカウントとともに、夜の10時『ニュースステーション』が始まりました。オープニングテーマ曲は、本多俊之”Good Evening”。
生放送の緊張感の中、当時は“6ミリ”と呼ばれていたオープンリールの再生機器を使って音楽を流していました。

もしかすると私が音効担当していた時、オンエアをご覧になっていた方もいらっしゃるかもしれませんね。

江黒真理


本多俊之の後、江黒真理の”Harmony”にオープニング曲が変更となりました。
さわやかなタッチのピアノ曲になり、一瞬番組の空気が変わったのを覚えています。

番組のテーマ曲を選曲することはキー局の場合ありませんでしたので、この曲も制作サイドから渡されたものでした。
彼女のアルバム『Sketch』は発売と同時にを入手、他にもインストのおしゃれな曲が多く収録されており、他の番組で大変お世話になりました。

今後に期待をしていたのですが、残念ながらアルバムはこの一枚で終わってしまいました。

葉加瀬太郎

とちぎテレビの番組や、CS放送の”名物店主への密着取材”などのオープニング・エンディング、回想シーンなどにおいて、葉加瀬太郎の楽曲には大変お世話になりました。私の好みにもぴったりのミュージシャンです。

『Endless Violin』『Traveling Notes』『What A Day』といったアルバムは、テーマ曲やBGMとしても申し分ない、素晴らしい楽曲が収録されています。

現在も精力的にご活動されているようで、公式YouTubeチャンネルも運営されています。まだ聴けていないアルバムも多くあります。機会を見つけて、ぜひ聴いてみたいと思っています。

ではCS放送”名物店主”エンディングで使用した『アフタヌーン・ブリーズ / Afternoon Breeze』聴いてください。

アンドレ・ギャニオン

当院で流れているヒーリング系BGMの先駆者ともいえるアンドレ・ギャニオンは、アルバム『Impressions(印象物語)』のリリース後、テレビ業界でも瞬く間に定番となりました。

アンドレ・ギャニオン(André Gagnon)は、カナダ出身の作曲家・ピアニストで、クラシックとポピュラー音楽を融合させた美しいピアノ作品で広く知られています。

美術系の番組や人物の回想シーンなど、映像の邪魔をせず雰囲気を優しく包み込むような場面で、彼の音楽には大変お世話になりました。

2020年に逝去されましたが、その美しい音楽はこれからも色あせることなく、聴く人の心に残り続けることでしょう。

”めぐり逢い”が定番なのですが、個人的に大好きな曲、”風に寄せて”を聴いてみてください。

ティム・ジャニス

アメリカの作曲家・ティム・ジャニス。最初は、アルバムのジャケット写真を見て直感で購入したのが出会いでした。
その写真と音楽の世界観が想像以上にマッチしていて、「大当たり!」と感じたのを今でも覚えています。

美しい曲が多いのですが、オーケストラを駆使した壮大なサウンドは、特に大自然や動物の営みといった力強い映像にぴったりの音楽でした。

たしかCDのライナーノートに、アメリカではティム・ジャニスの音楽が医療現場でサウンドセラピーとして活用されている、という記述があったように記憶しています。
まさかその後、自分自身が施術の道に進み、サウンドセラピーに興味を持つことになるとは——当時の私は想像もしていなかったでしょう。

話が少し脱線してしまいましたが、現在もティム・ジャニスは精力的に活動を続けており、公式YouTubeチャンネルでは多くの楽曲が公開されています。

では屋久島の自然のドキュメンタリー番組の選曲をした際にエンディングテーマとして使用させていただいた曲、アルバム『Water's Edge』より”August”。
屋久島と屋久杉の映像を思い浮かべて聴いてみてください。

今ではYouTubeや音楽配信サブスクサービスにより、お金もそんなにかからずに、しかも手軽に自分の好きな音楽が楽しめるなんて本当に良い時代になったものですね。私はAppleMusicを契約して、毎日の夜のひと時を楽しんでおります。

気に入ったアーティストは、自律神経や心を整えるひとときにご活用されてみてはいかがでしょうか。