🫁胸郭を意識しよう!呼吸・姿勢・体幹を整えるカギとは?
はじめに
「呼吸が浅い」「姿勢が崩れる」「体幹が弱い気がする」
これらの悩みの共通点――それは「胸郭(きょうかく)」にあるかもしれません。
胸郭はただの“肋骨のカゴ”ではありません。
呼吸・姿勢・体幹の安定性をつかさどる、身体の中枢的なパーツなのです。
本記事では、胸郭と筋肉・呼吸・体幹のつながりを解説しながら、
「なぜ胸郭が硬くなるのか?」「どうすれば整うのか?」をご紹介します。
胸郭とは?〜骨だけでなく“筋肉の連携”がカギ!
胸郭は、以下の骨から構成されています:

- 肋骨
- 胸椎(背骨の胸の部分)
- 胸骨
そしてこの胸郭を動かし、支えているのが以下の筋肉たちです:
🔹 肋間筋(内肋間筋・外肋間筋)

👉 肋骨と肋骨の間にある呼吸筋。
吸気・呼気で胸郭を拡げたり縮めたりする働き。
🔹 広背筋

👉 背中の大きな筋肉。腕と連動しながら胸郭を引き下げる方向に作用。
猫背や巻き肩姿勢では、この筋肉が過剰に働きやすい。
🔹 前鋸筋(ぜんきょきん)

👉 肋骨の外側に張りつくように付着している筋肉。
肩甲骨の安定や、呼吸の補助に関与。
🔹 外腹斜筋・内腹斜筋


👉 脇腹にある体幹筋。胸郭のひねりや圧のコントロールに深く関与。
肋骨が浮いていると、この筋肉がうまく使えなくなる。
胸郭が硬くなる原因とは?
- 猫背や巻き肩などの悪姿勢
→ 肩が内巻きになり、肋骨が下がって固定される - 浅い呼吸のクセ(胸式呼吸・口呼吸)
→ 肋間筋や横隔膜の動きが弱まり、胸郭が広がらなくなる - 筋肉のアンバランス(広背筋・腹斜筋など)
→ 胸郭が過度に引き下げられたり、開いたまま戻らなかったりする - ストレスや緊張状態
→ 自律神経が交感神経優位になり、呼吸が浅く・早くなる
呼吸と胸郭の関係
呼吸とは、胸郭の“膨らみとしぼみ”によって肺を動かすこと。
特に関わるのが以下の筋肉です:
- 横隔膜(吸気の主役)
- 肋間筋(胸郭の拡張・収縮)
- 前鋸筋・腹斜筋・広背筋などの補助筋

これらの動きが悪くなると、呼吸は次第に浅くなります。
浅い呼吸は、自律神経を乱し、頭痛・倦怠感・集中力低下を引き起こします。
胸郭と体幹の深い関係
体幹の安定は、ただ腹筋を鍛えることではありません。
“動く肋骨”と“機能する呼吸”がセットでそろって、初めて軸が安定します。
特に重要なのがこの4つ:
- 横隔膜(呼吸の要)
- 腹横筋(体幹のベルト)
- 骨盤底筋(下から支える)
- 多裂筋(背骨を安定)
この「インナーユニット」がうまく連動するには、胸郭の自由な動きが不可欠です。
胸郭を整えるセルフケア・ストレッチ
✅ 1. 肋骨ほぐし(肋間筋の活性化)

- 両手であばらの間を押さえ、ゆっくり深呼吸
- 吸って肋骨がふくらむのを感じ、吐いてしぼむのを意識
✅ 2. 前鋸筋ストレッチ

- 「難易度高」仰向きに寝た状態で踵と肩のラインをそろえて足を上げる
- 両手を揃え、天井に向かって肩を床から浮かすように上げていく
- 肋骨側面の伸びを感じる
- まっすぐに寝た状態で行ってもOK
✅ 3. 呼吸+腹斜筋エクササイズ

- タオルを持ち、手を挙げた状態から、ゆっくり体を倒す。
- ゆっくり呼吸しながら、左右10回ずつ行う。
- 腹斜筋と肋骨の連動を感じながら行う
まとめ
胸郭は、単なる骨の“箱”ではなく、筋肉と呼吸の司令塔とも言える存在です。
- 胸郭の柔らかさ=深い呼吸
- 胸郭の動き=体幹の安定
- 胸郭の意識=自律神経の安定
まずは1日1分、「呼吸する肋骨」を意識することから始めましょう。
当院では、呼吸・姿勢・胸郭の動きを見極めた施術を行っています。
「呼吸が浅い」「肋骨が硬い気がする」そんなお悩みも、お気軽にご相談ください。



