【足の痛みを徹底解説】外反母趾・踵・足の甲の痛みの原因と対処法

日常生活の中で「足の痛み」を感じることはありませんか?
歩くたびに違和感を感じたり、立ち仕事やスポーツのあとに足がうずいたり…。
この記事では、特にご相談の多い 「外反母趾」「踵(かかと)」「足の甲」 に絞って、それぞれの痛みの原因・種類・対処法を解説します。


外反母趾(がいはんぼし)の痛み

■ 原因

  • 遺伝的要素(家族に多い)
  • ハイヒール・先の細い靴による足への負担
  • 足のアーチ(横アーチ)の崩れにより、母趾が内側に傾いてしまう

■ 主な症状と種類

  • 母趾の付け根が外側に突出し、靴に当たって痛い
  • 炎症を起こすと赤く腫れ、ズキズキとした痛みが出る
  • 進行すると、歩くたびに体重がかかり激痛に

■ 対処法

  • 靴の見直し:つま先が広く、足裏を支える靴を選ぶ
  • インソール・足底板の使用で横アーチをサポート
  • 母趾のストレッチや、足指じゃんけんなどの運動で筋肉を鍛える
  • 炎症がある場合は、冷却と安静が第一
  • 症状が重い場合は整形外科で矯正手術が検討されることも

🦶 足指グー・パー運動のやり方(簡単版)

① 準備

  • 椅子に座る or 床に座ってリラックス
  • 足裏が床にしっかりついている状態

② グーの動き

  • 足の指全部をギュッと曲げる
  • 手でいう「グー」の形に近づけるように
  • 5秒キープ

③ パーの動き

  • 足の指をできるだけ大きく広げる
  • 指の間を意識して、しっかり伸ばすように
  • 5秒キープ

④ 回数

  • グー・パーで 1回
  • 10回×1日2〜3セットを目安に

踵(かかと)の痛み

■ 原因

  • 歩きすぎ、立ち仕事、ジャンプ動作の繰り返しなどによる過負荷
  • 足底筋膜炎、踵骨棘(しょうこつきょく)、アキレス腱炎などの疾患
  • 靴のクッション性の低下や、足のアライメント異常

■ 主な症状と種類

  • 足底筋膜炎:朝起きて一歩目がズキッと痛い
  • 踵骨棘:骨のトゲができて、体重をかけると強い痛み
  • アキレス腱炎:かかとの上あたりが腫れて押すと痛い

■ 対処法

  • 安静とアイシング(特に運動後)
  • かかとへの衝撃を減らすために、クッション性のある靴・インソールを使用
  • ストレッチ(特にふくらはぎ〜足裏)を毎日行う
  • テーピングや足底のサポートで負担を軽減

🧺 タオルを使ったふくらはぎストレッチ(簡単なやり方)

① 準備

  • バスタオル or フェイスタオルを1枚用意
  • 椅子に座る。仰向けに寝てもOK

② タオルを引っかける

  • 片足を軽く上げて、足の裏にタオルをひっかける
  • 両手でタオルの両端をしっかり持つ

③ ストレッチ

  • 膝を軽く伸ばしながら、つま先を手前に引っ張る
  • ふくらはぎが伸びるのを感じながら、15〜20秒キープ

④ 反対側も同じように

✅ 回数目安

  • 左右1セットずつ×2〜3回
  • 朝や寝る前、また長時間座った後などに◎

足の甲の痛み

■ 原因

  • 長時間の歩行やランニングによる疲労骨折
  • 靴紐の締めすぎによる圧迫(ランナーに多い)
  • 中足骨炎や腱鞘炎など、骨や腱の炎症

■ 主な症状と種類

  • 足の甲にピンポイントの痛みがあり、押すとズーンと響く
  • 痛む箇所が腫れてくることもある
  • 疲労骨折では、運動中よりも運動後に痛みが増す

■ 対処法

  • 運動・歩行の制限と休息
  • 冷却と軽い圧迫で炎症を抑える
  • サポーターやテーピングで保護する
  • の調整で圧迫を避ける
  • 疑わしい場合は早めにレントゲン・MRIなどで正確な診断を受けることが重要



【実際の症例】腰の調整で足の甲の痛みが改善したケース

当院には、足の痛みで来院される方が多くいらっしゃいます。
その中でも印象的だったのが、「足の甲が痛い」という訴えで来られた50代の女性のケースです。

■ 状態の確認

  • 足の甲に強い圧痛(押すと痛い)
  • 長時間歩くと痛みが悪化し、靴を脱いで休まないといけない
  • 整形外科では「異常なし」と診断されており、湿布と痛み止めのみ

ところが、詳しく聞き取りと姿勢をチェックしてみると「腰部の痛みと骨盤のゆがみと腰の硬さ」があり、重心が外側に偏っていたのです。
このため、足の甲に不自然な圧力がかかっていたと考えられました。

■ アプローチと変化

  • 骨盤・腰椎を中心に調整し、身体の重心バランスを整える
  • ふくらはぎ〜足底の筋膜リリースを行い、足へのストレスを軽減
  • 足部は触らず、主に体幹と股関節まわりの調整を実施

すると施術後、「足の甲に体重をかけても痛くない!」と不思議な様子。
翌日やや戻りがあったりしたものの、その後の施術で日常生活に支障がないほどに回復されました。

足の痛みは「足そのもの」が原因とは限りません。
今回のように、腰や骨盤の不調が足に影響しているケースは非常に多く見られます。

まとめ

足は全身を支える「土台」です。
痛みを我慢して無理をすると、膝や腰にも負担が波及します。

✅ 靴の見直し
✅ 早期のストレッチ・運動療法
✅ 痛みが強ければ専門家に相談

「足の痛みは年のせい」と思わず、まずは自分の足と向き合うことから始めましょう。
気になる方はお気軽にご相談ください。